世界遺産「石見銀山遺跡とその文化的景観」 宮ノ前地区へ

世界遺産記載推薦書 >1-G 宮ノ前

宮ノ前(1-G)は大森 銀山(1-F)の北東端に当たり、代官所跡(1-B)の東側100mの銀山川沿いに位置する銀精錬施設の遺跡である。発掘調査により16世紀末~17世紀初頭の道路や建物などの地下遺構が検出された場所である。建物跡のうちの一つは面積約24㎡の小規模なものであったが、内部には24基の炉跡が集中して存在することから、精錬の作業場と確認された。この作業場は仙ノ山から3㎞も離れた場所に位置する精錬専用施設であり、産出銀の品位を高めるための作業場であったものと考えられている。