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世界遺産「石見銀山遺跡とその文化的景観」 矢滝城跡

世界遺産記載推薦書>1-C 矢滝城跡

矢滝城跡(1-C)は、 銀山柵内から南西2.5kmに位置し、標高638mの山頂部を利用して造られた 16世紀の山城跡である。北側700m先に石見銀山街道温泉津・沖泊道(2-B)の降路坂があり、さらにその北1.8kmには矢筈城跡が位置し、ともに石見銀山の西方の出入り口を防備するための要衝に位置している。

城跡は、南北に伸びる稜線上に、防御単位の中核である南北約 40m、東西約 10mの平坦地と、その周囲にある幾段かの小型の平坦地が展開し、さらにこれらを守るために空濠が備わっている。このような眺望のきく山頂部に平坦地や空濠を設ける城の構造は、日本の中世における山城の特徴をよく表すものである。